学術研究

ZRF学術支援関連報告

日本全国の職域健康診断受診者は、毎年数千万人に上り、労働者の健康増進や有所見率を減らす取り組みが盛んになっております。一方、EBM(根拠に基づく医療)の観点から有効性の検討が不十分のまま、経験的に取り入れられている健診項目や問診項目も多く、これらを疫学的知見から再評価しなおす動きが高まっています。

全日本労働福祉協会では年間約95万人の職域を中心とした健康診断を行っております。2016年4月から、労働者における生活習慣・環境状況と健康状況の関連の検討をすることで健康診断データ上の生活習慣及び職業関連要因を明らかにすることを目的とした学術研究とその支援を開始しています。

共同研究にご興味のある方は学術研究支援事務局までお問い合わせください。

ZRF学術支援関連報告

一般財団法人全日本労働福祉協会
主任研究員 長濱さつ絵

学術研究支援目的

全日本労働福祉協会では2016年4月から、種々の学術研究の支援を行っております。当協会の職域健康診断ビッグデータを解析することで、労働者の生活習慣や環境状況と健康状況との関連を検討し、労働者の健康増進や有所見率を減らす等、職域における健康管理の取り組みに還元することを目的としております。

論 文

課題名 研究者氏名 雑誌名 発行年月 ページ
Estimated Glomerular Filtration Rate and Hearing Impairment in Japan: A Longitudinal Analysis Using Large-Scale Occupational Health Check-Up Data. Miyake H, MichikawaT, Nagahama S, Asakura K, Nishiwaki Y. Int J Environ Res Public Health 2022
Sep 28
19(19):
12368
Hepatic Steatosis Index and Chronic Kidney Disease among Middle-Aged Individuals: A Large-Scale Study in Japan Ochiai H, Shirasawa T, Yoshimoto T, Nagahama S, Sakamoto K, Azuma M, Kokaze A. Dis Markers 2021
Jun 9
2021:
9941834
Clustering of Lifestyle Factors and Its Association with Low Back Pain: A Cross-Sectional Study of Over 400,000 Japanese Adults Yoshimoto T, Ochiai H, Shirasawa T, Nagahama S, Uehara A, Muramatsu J, Kokaze A. J Pain Res 2020
Jun 12
13:
1411-1419
Cross-sectional study of associations between normal body weight with central obesity and hyperuricemia in Japan Shirasawa T, Ochiai H, Yoshimoto T, Nagahama S, Watanabe A, Yoshida R, Kokaze A. BMC Endocr Disord 2020
Jan 6
20(1):
2
Elevated alanine aminotransferase and low aspartate aminotransferase/alanine aminotransferase ratio are associated with chronic kidney disease among middle-aged women: a cross-sectional study Ochiai H, Shirasawa T, Yoshimoto T, Nagahama S, Watanabe A, Sakamoto K, Kokaze A. BMC Nephrol 2020
Nov 10
21:
471
Eating quickly is associated with a low aspartate aminotransferase to alanine aminotransferase ratio in middle-aged adults: a large-scale cross-sectional survey in Japan Ozaki E, Ochiai H, Shirasawa T, et al. Arch Public Health 2020
Oct 16
78:
101
Associations between normal weight central obesity and cardiovascular disease risk factors in Japanese middle-aged adults: a cross-sectional study Shirasawa T, Ochiai H, Yoshimoto T, Nagahama S, Kobayashi M, Ohtsu I, Sunaga Y, Kokaze A. J Health Popul Nutr 2019
Dec 18
38(1):
46
Sex differences in the association of metabolic syndrome with low back pain among middle-aged Japanese adults: a large-scale cross-sectional study. Yoshimoto T, Ochiai H, Shirasawa T, Nagahama S, Uehara A, Sai S, Kokaze A. Biol Sex Differ 2019
Jul 5
10(1):
33
Association of the combination of weight gain after 20 years of age and current obesity with chronic kidney disease in Japan: a cross-sectional study. Ochiai H, Shirasawa T, Yoshimoto T, Nagahama S, Kobayashi M, Minoura A, Ikeda K, Ozaki E, Hoshino H, Kokaze A. BMJ Open 2019
Jun 21
9(6):
e027752
Haemoglobin A1c and hearing impairment: longitudinal analysis using a large occupational health check-up data of Japan. Nagahama S, Kashino I, Hu H, Nanri A, Kurotani K, Kuwahara K, Dan M, Michikawa T, Akter S, Mizoue T, Murakami Y, Nishiwaki Y BMJ Open 2018
Sep 17
8(9):
e023220
Association between serum lipids and low back pain among a middle-aged Japanese population: a large-scale cross-sectional study. Yoshimoto T, Ochiai H, Shirasawa T, Nagahama S, Kobayashi M, Minoura A, Miki A, Chen Y, Hoshino H, Kokaze A. Lipids Health Dis 2018
Nov 24
17(1):
266
Self-reported eating rate and metabolic syndrome in Japanese people: cross-sectional study. Nagahama S, Kurotani K, Pham NM, Nanri A, Kuwahara K, Dan M, Nishiwaki Y, Mizoue T. J Comp Physiol A Neuroethol Sens Neural Behav Physiol 2016 Nov

[Epub] 2016
Sep 7
202(11):
803-811

学会発表

詳細はこちら

学会参加月 学会名 演題 研究者氏名 抄録 ポスター
2016年
5月24日
第89回
日本産業衛生学会
糖尿病リスクスコアの外的妥当性の検証(職域健康診断データを用いた多目的研究の派生研究 長濱 さつ絵
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
2016年
10月16日
第75回
公衆衛生学会
主観的な睡眠による休養とメタボリックリスクとの関連 江口 美穂
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
事業所規模別喫煙率の年次推移 門田 英
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
2017年
8月19日
第21回
国際疫学会
Five-year changes in smoking prevalence by company size from Japanese occupational health checkup data. 長濱 さつ絵
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
2017年
11月1日
第76回
公衆衛生学会
肥満・腹部肥満の組合せと高血圧、脂質異常病、糖尿病との関連 白澤 貴子
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
女性における20歳からの体重増加、現在の肥満と慢性腎臓病の関連 落合 裕隆
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
2018年
2月1日
第28回
日本疫学会学術総会
中年者における血清脂質と腰痛症の関連 吉本 隆彦
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
2018年
3月22日
第88回
日本衛生学会学術総会
慢性腎臓病の関連要因について 落合 裕隆
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
腰痛症の関連要因について 吉本 隆彦
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
2018年
10月24日
第77回
公衆衛生学会
女性におけるALTと慢性腎臓病との関連 落合 裕隆
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
飲酒習慣別、腹部・腹部肥満の組み合わせと高尿酸血症の関連 白澤 貴子
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
職域健康診断の実施機関別有所見率の検討(第2報) 長濱 さつ絵
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
2019年
1月30日
第29回
日本疫学会学術総会
腰痛症とメタボリックシンドロームおよびその構成要素の集積と関連 吉本 隆彦
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
2019年
5月23日
第89回
日本衛生学会
職域健康診断データを用いた経産省健康経営評価指標の業種別の検討 長濱 さつ絵
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
2019年
10月23日
第78回
日本公衆衛生学会
女性におけるAST/ALT比と慢性腎臓病の関係 落合 裕隆
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
中高年女性における夜遅い食事及び夜食と肥満・腹部肥満との関連 白澤 貴子
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
女性における生活習慣リスク要因の集積と腰痛症との関連 吉本 隆彦
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
2020年
2月21日
第30回
日本疫学会
20歳の時からの体重増加の問診についての妥当性 長濱 さつ絵
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
2020年
3月8日
第90回
日本衛生学会
健康経営調査票に示された健康診断結果集計値の業種別報告 長濱 さつ絵
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
2020年
5月13日
第93回
日本産業衛生学会
職域健康診断における労働衛生機関ごとの有所見率と判定基準についての検討 長濱 さつ絵
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
2021年
5月18日
第94回
日本産業衛生学会
性別、年齢を調整した業種別メタボリックシンドローム発症リスクの報告 長濱 さつ絵
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
2021年
12月21日
第80回
公衆衛生学会
実測体重増加を考慮した20歳からの体重増加問診の正誤と心血管疾患リスク因子との関連 長濱 さつ絵
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
肥満・腹部肥満の組み合わせと慢性腎臓病との関連 落合 裕隆
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
2022年
5月25日
第95回
日本産業衛生学会
職域健康診断における生活習慣改善意識の年次推移報告 長濱 さつ絵
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
2022年
10月1日
第32回
日本産業衛生学会全国協議会
職域におけるアルコール摂取頻度・量についての新型コロナウイルス感染拡大前後の比較 長濱 さつ絵
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
2023年
3月3日
第93回
日本衛生学会
20歳からの体重増加・腹部肥満と慢性腎臓病との関連:縦断研究 落合 裕隆
(昭和大学医学部公衆衛生学部門)
新型コロナウイルス感染流行前後のアルコール摂取頻度と摂取量の変化 長濱 さつ絵
(一般財団法人全日本労働福祉協会)
大規模職域健康診断データを用いた推算糸球体濾過量と聴力障害との縦断研究 三宅 広志
(東邦大学医学部社会医学講座衛生学分野博士課程大学院生)